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風景に潜む“情景” -時を超える石垣の世界より−
風景に潜む“情景” -時を超える石垣の世界より−
2022.6.28 (tue) – 7.3 (sun)
12:00-19:00(最終日は17:00まで)
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今週の同時代ギャラリーでは、北條豊和さんによる個展「風景に潜む“情景” -時を超える石垣の世界より−」を開催しています。
同時代ギャラリーでは初めての開催です。
北條さんが日本全国をめぐり撮影し、選りすぐりの「石垣」を集めた写真展です。
北は北陸から、南は沖縄まで、さまざまな石垣が並びます。
最初は候補が100ほどあったそうですが、そこからさらに絞り込んで、今回のレイアウトとなりました。
石垣というのは、特に京都では私たちが暮らす街中の中に点々と存在しています。子供の頃は登って遊んだりしたこともあったかもしれません。成長してからじっくり眺めることは少ないのではないでしょうか。
歴史、風土、造形美、技が合わさっている石垣。それをまじまじと見るような視点でじっくり観ていただけることが、今回の展覧会の魅力の一つです。
小部屋では、北條さんの撮影の様子を撮ったビデオを上映。写真家の傍、建築デザイナーやラジオパーソナリティなど多岐にわたって活躍されている北條さんの、ファインダーを通して石垣と向き合う時間を垣間見ることができます。
会場では、好きな石垣に投票できたり、ポストカードプレゼントのコーナーがあったり、石垣づくしの空間が広がっています。
「情景」とは、心に何かを感じさせるような景色や、具体的な場面のことを指します。
ぜひ皆様の情景を感じにいらしてください。
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あなたの見ている世界に、素敵な秘密があるのをご存知ですか?
何気なく広がっている風景の中に、こちらが接し方を工夫することにより、はじめて感じられる“情景”があります。
尺度を変えて見つめてみたり、光の変化を待ってみたり。
身の回りにはまだまだ知らない世界があるのかもしれません。
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<城と石垣の写真家 北條豊和>
1985年、堺市生まれ。2009年、京都府立大学人間環境学部環境デザイン学科卒。
史的空間の研究・保護・継承活動を通して、建築デザイナーとして日本のこれからの建築や街なみそして社会の在り方を探求する傍ら、職人の魂が宿る造形や長い年月が魅せる表情の美しさをファインダーを通して追い続けている。