KOH SANG-HYUK EXHIBITION “LONGING”

―高尚赫の絵には静かな時間が流れている。

初めて彼の絵を観た時、そういう印象を私は持った。

なめらかな光沢、何層にも塗り重ねられた色の透明感、陶器の釉薬のような絵肌は、１７世紀のオランダ絵画技術によって描かれている。

油絵の原点とも言えるその技法は、深淵で柔らかな空気に包まれたような世界を表現する。

彼はキャンバスの上で土を耕し、水を流し、やがて命を芽生えさせるように絵を描く。

克明な描写と、透徹したまなざしによって構築された静謐な世界は、見る人の心を魅了する。

画家　道本　勝

画集 髙尚赫『恋しさ』

発行日：2022年11月1日／発行：同時代ギャラリー／装丁：山本ミノ（MESSA）／写真：髙田一樹／
文章編集：古屋利幸／翻訳：Benoît Bonté、道本真美／撮影協力：齊藤文護／協力：株式会社タカノ

タイプ：ハードカバー／言語：日本語・英語・韓国語
ページ数：80ページ／サイズ：257×297mm
ISBN 978-4-910506-00-5　価格 3,300円（税込）

＜髙尚赫／Sang-Hyuk Koh＞

中国吉林省延辺総合大学芸術学院美術科卒業

2009.7　長白山国際美術展／中国・吉林省

2015.8　「ディアスポラの船」／韓国・安東文化芸術の殿堂

2017.8　「世紀をこえて」／韓国・慶南道立美術館

2021.12　　第2回長白山　造形芸術展／中国・延辺美術館

2008.12 「～待ちわびて～」／京都・同時代ギャラリー

2019.10　「生きるところ生きるひと」東京・ギャラリー悠玄

現在　長白山造形藝術研究院名誉院長兼顧問

同時代ギャラリー　　代表