展覧会情報
道具と人との新しい関係No.5 「箱と人との新しい関係展」
京都芸術大学 プロダクトデザイン学科
准教授 大江孝明 × プロジェクト参加学生
場所: | ギャラリー |
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会期: | 2022-03-08(火) ~ 2022-03-20(日) |
時間: | 12:00-19:00 (月曜休廊、最終日は17:00まで) |
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展覧会内容
2017年に勉強会として自身の研究を学生に手渡す場として始めた “道具と人との新しい関係”は、多くの人々の協力を得て、5回目の展覧会を迎えられました。
プロダクトデザインというと、便利・快適・問題解決・経済性が主題に置かれがちですが、それ以外にも道具と私たちの間にある関係性について、自分で再定義できる思考を持ってもらいたく、始めた勉強会です。
初回のテーマは服のボタン、2回目は時計、3回目は壁、4回目はカレンダー、今回は箱で、我々の暮らしに当たり前に存在しているものを扱って探究しています。
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私の研究の一つに、道具と人との新しい関係性を探ることがあります。
ある目的を持って生まれた道具が、時代が変遷する中でずっと同じ関係性を人と結んでいる事に疑問があるからです。時間の経過と共に社会の在り方や人々の生活も変わっていく中で、道具の役割も再定義ができます。その再定義の結果は、時に私たちの社会を良い方向へ動かしてくれる力を持ちます。
私たちが慣れ親しんだ道具には、その道具が持つ歴史や発達の経緯があります。
それを活かすデザインは、新鮮さと親しみの両方を備え、道具の背景にある物語性も暮らしにもたらします。
また、そのような道具の中には、技術の発展と共にスマホなどに吸収され、単独の物としての役割を失っていく道具もあります。カレンダーや時計がそれに当たり、それらをテーマとした過去の展示は、豊かさとは? という問いへの示唆に富む答えとなりました。
今回のテーマは箱です。
箱は、ある空間を区切ることで新たな空間を生む、最も簡単な形と定義できます。
パッケージはもちろん家や部屋も箱、収納用の道具は大体箱ですし、箱型を活かした道具となるとここで紹介しきれません。これら箱は、日常的には意識され難い存在ですが、ずっと暮らしの必需品として存在しています。また存在の普遍性以外に、箱は形状で定義されている点も難点ですが、研究手法は何とか学生に手渡せたと思います。
道具と人との新しい関係性を探し続けたデザインの成果、ご高覧頂ければ幸いです。
大江 孝明
アーティスト詳細
京都芸術大学 プロダクトデザイン学科
准教授 大江孝明 × プロジェクト参加学生
<参加学生>
東 実祝
中西 颯生
山田 菜那
湯田 安樹
辻山 紬木
中丸 敬太
西村 悠
宮本 睦己
山本 翔太
山本 晟太
宇野 淑乃
塚本 安紀
濱口 夏実