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田口るり子 個展 「SHOW CASE/OUT OF NOISE」
「SHOW CASE/OUT OF NOISE」
2022.11.1 (tue) – 11.6 (sun)
12:00-19:00(最終日は17:00まで)
https://www.dohjidai.com/gallery/exhibition/20221101g/
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<作家ステートメント>
写真を始めるまでは絵や彫刻、銅版画で作品制作をしていたが、思ったことや見えていることを表現するのに、私には適していないと感じていた。
やがて、写真は出来上がって目に見えるまでの時間が早いこと、刻一刻と変わっていく状況を自分の好みのタイミングで切り取れることが面白く、表現したい世界観に一番近い方法だと思うようになり現在に至っている。
今回の2つのシリーズは、現実をあるがまま、ただ写した作品ではない。
目の前にある光景は、光や影、時間の影響でさまざまなものに形を変えて現れる。
「OUT OF NOISE」には、偶然出くわしたというよりは、すでにそこにあるものを拾い上げている感覚がある。撮影場所はさまざまだが、どこにもその断片は潜んでいて、切り取り、写真となると同時に魂を持つ何かとして存在しているかのように制作しているシリーズだ。
「SHOW CASE」は、人体を用いて想像の世界を具現化しているシリーズである。今までヌード作品を多く作ってきたのだが、足は私にとってパーソナルな想像を掻き立てる個性的な部位だと思っている。人体をオブジェ化させ、絵を描くように背景を設置し、現実の断片で絵画的な世界を作り出している。
2つのシリーズに、写っている一つ一つのものに意味はない。けれど、それら意味のないものを写真という表現に変換すると、現実と少しズレた奇妙な世界が眼前に現れるのだ。
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田口るり子 Ruriko Taguchi
名古屋市出身。東京都在住。2003年から独学で写真を始める。富士フォトサロン新人賞(2003年)の受賞を機に、写真家として活動を開始。以後、音楽関連、雑誌媒体などで撮影の仕事をしながら、主に女性を被写体としたテーマで作品を発表してきた。主な作品に、女性の背中だけの肖像を集めた「形骸土木」(2010〜)、ヌードを景色のように見立てた「SCAPE」(2016〜)、祖母のドキュメンタリーポートレート「KIYOKO」(2017〜)、自身初のセルフヌードポートレート「CUT OFF」(2020)などがある。近年はスナップショットにも取り組んでいる。
instagram https://www.instagram.com/ruriko_taguchi
web rurikotaguchi.jp
個展
<2022>
「CUT OFF」 GALLERY GARAGE(KG+ 京都)
<2020>
「CUT OFF」 ふげん社(東京)
<2018>
「SCAPE # 5」ザ・コンランショップ新宿本店(東京)
「SCAPE # 4」帝国ホテルプラザ東京(東京)
<2017>
「rhythm」ニコンプラザ銀座・名古屋(東京・愛知)
「MONO SCAPE」 EIZOガレリア銀座(東京)
グループ展
<2022>
「icon CONTEMPORARY PHOTO EXHIBITION Ⅱ」AXIS GALLERY(東京)
<2020>
「コロナの春」ふげん社(東京)
「SELF-PORTRAIT」Jam Photo Gallery(東京)
<2018>
「Womania」ふげん社(東京)
<2017>
「fotofever」カルーセル・ドュ・ルーヴル(パリ)
「Fad Fair」アートコンプレックスセンター(東京)
「ポートレート写真家8人展」オリンパスプラザ東京(東京)
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展覧会キュレーター:池谷修一