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2019.12.24 同時代ギャラリー展示, ギャラリービス展示

Winter Light ’19 Kim Myong Hee Exhibition

2019年最終展示

 

 

【Winter Light ’19 Kim Myong Hee Exhibition】
会期:2019年12月24日(火)〜12月29日(日)
時間:12:00〜19:00(最終日は17:00まで)
*28日(土)17:00〜20:00 送年パーティを開催。どなたでも参加可。

 

2019年を締めくくる展覧会は、福井県在住の作家・金明姫による個展です。
今展では、手漉きの和紙に、墨や染料、鉛筆を用いて描いた平面作品、テキスタイル作品、ライフワークとして続けているピースマスク作品など、多様な作品を展示します。

 

 

和紙の平面作品では、詩人ライナー・マリア・リルケによる『若き詩人への手紙』や、今年訪れたスペイン巡礼の道「サンティアゴ・デ・コンポステラ」の旅より発想を得たイメージが描かれています。墨や染料による色彩の重なりが印象的な作品です。

 

 

 

また今回は、人々の顔を石膏で型取りし、その型に和紙を貼り重ねてつくるマスクを制作する活動「ピースマスクプロジェクト」のプロセスも展示しています。 人と人との繋がりを感じながら、異文化間での差異を認めることで世界の平和を実現させたいという想いのもと2000年1月から始められたこの活動では、こ れまでに1,585人の方々が参加しマスクを制作しました。マスク一つ一つの静かで穏やかな表情からは、人種間の違いや差別などの無い平等な人類そのものの姿が写し出されています。

 

 

 

 

作家の金さんは会期中毎日在廊されていますので、作品についてのお話などぜひ聞いてみてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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―金明姫 個展に寄せて―
生誕70年を記念して福井県に住む芸術家 金明姫が京都で個展を開く。9月から10月にかけてのスペイン巡礼、ポルトガルから北上してサンティアゴ・デ・コンポステラへの道をたどったばかりの彼女 の個展には新しい風が吹いているに違いない。安らかな表情で瞑想する数々のピースマスクのそばで、黒い蝶々が夢見つつ舞う水彩画、そして、明姫独自の美感 からの新しい染色作品が大きく広々とひらけた空間を表出することだろう。
進歩も退歩もない、生きているかぎり無限の展開があるばかり、とは中国の思想家の知恵である。それは芸術にも当てはまる。今回の個展はこれからの明姫の内 面的変転への予感をはらんでいる。福井・青葉山麗の晴朗な自然のなかに生きる明姫の「歳をとるのは悪いことではないのよ」との笑顔が目に見えるようであ る。
西谷晋/ジャーナリスト

 

〈金 明姫/Kim Myong Hee〉
韓国ソウル生まれ、福井県高浜町在住
韓国、日本を初め、世界各地で個展、グループ展を開催
2002年日韓ワールドサッカー/FIFAを記念し、”日韓ライフマスク 2002″プロジェクトを3年間に渡って成功させる
2003年からピースマスクプロジェクトをアジア、北米、ヨーロッパ等で講演、展示、ワークショップを通じ、広げている
2007年スペイン、マドリッドWAECE主催、世界会議、2008年アメリカバーマント州のSIT大学、立命館大学国際平和ミュージアムでの”第6回国際平和博物館会議”で展示とワークショップ、2018年バンコックUN会議場でピースマスク展示